えちぜん鉄道

| 本社郵便番号 = 918-0000
| 本社所在地 = 福井県福井市松本上町第15号3番地1
| 本社緯度度 = 36
| 本社緯度分 = 4
| 本社緯度秒 = 23.1
| 本社N(北緯)及びS(南緯) = N
| 本社経度度 = 136
| 本社経度分 = 14
| 本社経度秒 = 1.4
| 本社E(東経)及びW(西経) = E
| 本社地図国コード = JP-18
| 業種 = 5050
| 事業内容 = 旅客鉄道事業 ほか
| 資本金 = 4億9700万円
(2019年3月31日時点)第17期決算公告、2019年(令和元年)6月21日付『官報』(号外第45号)62頁。
| 発行済株式総数 = 10,740株
| 売上高 = 8億4405万4000円
(2018年3月31日時点)『鉄道統計年報』平成29年度版
| 営業利益 = △2億4398万1000円
(2018年3月期)
| 純利益 = △566万円
(2018年3月期)
| 純資産 = 5億3712万6000円
(2018年3月31日時点)
| 総資産 = 144億8752万3000円
(2018年3月31日時点)
| 従業員数 = 93人
| 決算期 = 3月31日
| 主要株主 = 坂井市 17.4%
勝山市 16.7%
福井市 16.1%
永平寺町 12.6%
あわら市 7.0%
(2019年3月31日時点)
| 主要子会社 =
| 関係する人物 = 山岸正裕(初代・4代社長、現会長)
| 外部リンク = https://www.echizen-tetudo.co.jp/
| 特記事項 =
}}
えちぜん鉄道株式会社(えちぜんてつどう)は、福井県福井市に本社を置き、福井県北部で2つの鉄道路線を運営する、沿線の福井市、勝山市坂井市などが出資している第三セクター方式の日本の鉄道事業者である会社案内 えちぜん鉄道(2021年11月4日閲覧)。略称・通称はえち鉄

かつて、京福電気鉄道が福井県下で運営していた越前本線(現在の勝山永平寺線)および三国芦原線を引き継いで運営するために設立された。

歴史

1992年、京福電気鉄道が越前本線の東古市駅(現在の永平寺口駅) - 勝山駅間と永平寺線廃止およびバス転換を表明。これに対して1997年、福井県と沿線市町村が越前本線および永平寺線存続のために京福越前線活性化協議会を設立し、行政支援や利用促進策を講じることになった。

そんな中、京福電気鉄道は、2000年12月17日に越前本線志比堺駅 - 東古市駅間で、2001年6月24日に越前本線保田駅 - 発坂駅間で、半年間に2度も列車衝突事故を起こし(「京福電気鉄道越前本線列車衝突事故」を参照)、国土交通省から列車運行停止命令を受けて福井県内の全線で運行を停止した越前本線保田駅 - 発坂駅間では1964年にも正面衝突事故があり同区間だけでも2度目であった。。それに伴う鉄道収入の減少や代行バスに係る費用増等による収支悪化等により、福井鉄道部の事業継続が困難になったとして、同社は同年10月19日に、越前本線・永平寺線・三国芦原線の廃止届を国土交通省に提出した

福井県は、越前本線・三国芦原線を地域の足として第三セクター方式で存続させることを決定し、2002年9月17日に、えちぜん鉄道新会社の名称として、沿線を流れる九頭竜川にちなんだ「くずりゅう鉄道」という案もあったが、略称が「くず鉄」となるため却下された。を設立し、国土交通大臣より2003年1月17日付で京福電気鉄道の越前本線・三国芦原線に関する鉄道事業を譲り受ける認可を受け、同年2月1日に開業した(実際の旅客営業は開始せず)。この譲渡を受け、越前本線は勝山永平寺線に改称した。なお、永平寺線は収支の好転が見込めないことから譲渡されず、2002年10月21日付で廃止されている。

同年7月19日、事故以来休止していた勝山永平寺線の福井駅 - 永平寺口駅間、三国芦原線の福井口駅 - 西長田駅(現在の西長田ゆりの里駅)間で特別列車を運行。翌20日から正式に営業を再開した。同年中に三国芦原線と勝山永平寺線の残る区間も正式に営業を再開した。

営業再開時には自動券売機が全廃され、駅での切符は購入年齢層を把握するため嶋田郁美『ローカル線ガールズ』(メディアファクトリー、2008年)、全て窓口の係員または車内のアテンダントから購入するスタイルを導入したが、2020年春より主要駅での自動券売機の再設置を進めている

2016年3月27日、「フェニックス田原町ライン」として、三国芦原線の鷲塚針原駅(朝のみ福大前西福井駅)から田原町駅経由で福井鉄道福武線越前武生駅(現・たけふ新駅)との間で相互直通運転を開始した

今後の北陸新幹線の延伸開業に伴うハピラインふくいへの西日本旅客鉄道(JR西日本)北陸本線の経営移管に先立ち、福井県議会では、えちぜん鉄道とハピラインふくい、そして同じく福井県内の第三セクター鉄道である福井鉄道との経営統合も含め、3社のありかたについて検討している。2020年6月には、線路の保守にかかわる資材および工事をえちぜん鉄道と福井鉄道が共同で発注することについて合意が成立していることが報道された「福鉄・えち鉄、事業連携 資材共同調達や工事一括発注」中日新聞』(2020年6月1日配信)2021年11月4日閲覧

2021年秋からは、新幹線延伸を視野に入れて、貸切列車・バスを組み合わせたツアー誘客を始めた「貸し切り列車で福井周遊 えちぜん鉄道、秋から 感染防止配慮、バスも活用」日本経済新聞』(2021年9月7日)2021年11月5日閲覧

年表

3月15日にえちぜん鉄道へ到着。同年5月4日から6日にかけて内覧会ツアーが行われ、形式名も予定として公表された。7月14日に行われた福井県立恐竜博物館のリニューアルに合わせ、翌7月15日より運行を開始した


ファイル:Echizen_Railway_MC6001_series.JPG|MC5001形
ファイル:Echizen6002.jpg|MC6001形
ファイル:Echizen_Railway6111.jpg|MC6101形
ファイル:Ecizen-7002.jpg|MC7000形
ファイル:Echizen railway L-01.jpg|L形 ki-bo(キーボ)

電気機関車
  • ML521形 - 2両 (521・522)
    • 除雪用。京福時代の形式はテキ521形。


ファイル:Echizen railway ML521.jpg|ML521形

過去の車両

電車
    • 元は運輸省規格形車体の自社発注新製車ホデハ(モハ)1001形。1981年阪神5101形の車体(MC2101形同様に中央ドア部分は埋められて窓になっている)を利用して更新。1998年には豊橋鉄道から譲受された同社1900系の台車(元国鉄101系111系のもの)、電装品を流用して新性能・冷房化改造されている。1101は2000年の正面衝突事故で廃車・解体され、1102のみがえちぜん鉄道に継承されたが、前述の元JR東海119系電車を改造したMC7000形への置き換えにより、2014年10月26日限りで運行を終了した。MC2101形の運行終了後は唯一の片側2扉車であったが、1102の運行終了によって現用車両はすべて片側3扉車となった。
    • 阪神3301形。1986年に4両譲受。入線時に台車を国鉄101系の廃車発生品に交換、さらに床下機器の配置変更で冷房電源用の発電機スペースを捻出、京福最初の冷房車となった
    • 2201は2001年の正面衝突事故で廃車。えちぜん鉄道には3両が継承されたが、2202+2203は主制御器の老朽化で2006年5月3日運行終了・6月解体。最後まで残った2204はMC7000形への置き換えにより2014年10月26日限りで運行を終了した
    • 元は南海1201形を1972年に譲受したモハ2001形1974年の称号変更まではホデハ2001形。2001 - 2016。車体老朽化のため、1982年から1986年にかけて車体を阪神5231形の車体に載せ替え(ただし中央ドアは埋められ、その部分に3連窓が設けられた)、モハ2101形2101 - 2116となった。南海1201形由来の吊り掛け駆動方式で、高速域の70km/h運転をしていた。2111以降は京福時代に両運転台化されているが、ブレーキが旧式のままであることから2000年の衝突事故以降は1両編成で運転されておらず、主に朝夕のラッシュ時に2両固定編成で運転されていた。また、2111・ 2112・2115以外は冷房の取り付けも行われている。
    • えちぜん鉄道には14両が継承されたが、2101・2102は2005年10月30日運行終了・11月解体、2107・2110は2006年1月17日運行終了・3月解体、2105・2106は2005年8月11日運行終了・9月解体。その後は大きな変化はなかったが、2013年にMC7000形の導入に伴い1月に2114・2115、次いで2月に2108・2109が廃車・解体され、阪神譲受車で片運転台の車両が消滅した。その後、2112・2113が廃車・解体され、同年12月26日に最後まで残っていた2111と2116が運行終了となり、2014年1月6日付で廃車された。これにより、えちぜん鉄道の旅客車における吊り掛け駆動車が消滅した。
    • 元は南海11001系を譲受したモハ3001形3001 - 3008。えちぜん鉄道に継承されたものの、車齢40年を超え老朽がひどく、営業再開後も一度も運用に入らないまま2003年までに全車廃車・解体。
電気機関車
  • ML6形 - 1両 (6)
    • 車両入換用。京福時代の形式はテキ6形。えちぜん鉄道継承後に車籍のない機械扱いとなり、2011年から勝山駅前の保存施設で動態保存されている。


ファイル:Echizen1102.JPG|MC1101形
ファイル:Echizen2202.JPG|MC2201形2202(2005年廃車)
ファイル:MC2101-2111.JPG|MC2101形
ファイル:Echizen2105.JPG|MC2101形2105(2005年廃車)
ファイル:EchizenML6.JPG|ML6形

車両数の変遷


モハ3001形
MC1101形
MC2101形
MC2201形
MC5001形
MC6001形
MC6101形
MC7001形TC7001形
計(冷房車)
2003 6 1 14 3 1 | | 25(10)
2004 2 1 14 3 1 2 2 ||25(14)
2005 ||1 14 3 1 2 4 ||25(16)
2006 ||1 10 3 1 2 8 ||25(20)
2007-
2011
||1 8 1 1 2 12 ||25(22)
2013 ||1 2 1 1 2 12 6 25(25)
2015 | | ||1 2 12 12 27(27)
-

  • 4月1日現在
  • 『私鉄車両編成表』各年版(ジェー・アール・アール)

アテンダント

勝山永平寺線・三国芦原線の昼間の列車には2003年の各線の運行再開時より、乗車券の販売・回収や観光・接続案内の車内アナウンス、高齢者などの乗降時のサポートを行う女性客室乗務員(アテンダント)が乗務している。一般的な車掌とは異なり、扉扱いや出発合図などの列車を操作する業務は行わない(えちぜん鉄道ではこれらは運転士が行っている)。ただし昼間でも一部の列車にはアテンダントが乗務しない場合がある。具体的な乗務列車や乗務区間は非公開である。

かつて、MC1101形・2201形・2101形のアテンダント乗務列車には、側面に赤地に白抜きで「アテンダント」と書かれたサボが掲出されていた(上節のMC2101形・MC2201形の写真を参照)。

2008年1月18日、えちぜん鉄道開業時からアテンダントとして勤務しているチーフの嶋田郁美がその仕事の様子や営業再開までの道のりを綴ったノンフィクション本『ローカル線ガールズ』(メディアファクトリー刊・ISBN 978-4840121255)ローカル線ガールズ - KADOKAWAが全国発売されて以後、

2018年11月には、えちぜん鉄道のアテンダントを主人公とする映画『えちてつ物語〜わたし、故郷に帰ってきました。』が公開された

運賃

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ)。2024年3月16日改定

キロ程
運賃(円)
1 - 2
180
3 - 4
240
5 - 6
300
7 - 8
370
9 - 10
430
11 - 12
490
13 - 14
560
15 - 17
620
18 - 20
670
21 - 23
730
24 - 26
780
27 - 29
820
30 - 34
860
35 - 39
900
40 - 44
950
45 - 49
1000
50 - 52
1070

ただし福井発着を中心に普通運賃より割安な特定運賃を多数設定している
  • 三国芦原線
    • 福井 - 福大前西福井間のうち4km以内:180円
    • 福井 - 福大前西福井間のうち4km超:200円
    • 福井・新福井 - 日華化学前:260円
    • 田原町 - 八ツ島:220円
    • 福井・新福井・福井口 - 八ツ島:280円
    • 福大前西福井 - 新田塚:180円
    • 福井・新福井・福井口 - 新田塚:300円
  • 勝山永平寺線
    • 福井 - 越前開発:200円
    • 福井・新福井 - 越前新保:220円
  • 三国芦原線 - 勝山永平寺線間
    • 西別院・田原町 - 越前開発:180円

運賃割引

福井鉄道との乗継運賃割引を、2012年10月1日から実施している。路線により適用条件が異なっている。
三国芦原線
* 普通運賃、通勤・通学定期を最大25%割引
勝山永平寺線
* 通勤・通学定期を10%割引(福井駅と福武線福井駅での乗り継ぎに限る)

企画乗車券

詳細は、公式サイトのお得な企画きっぷ情報を参照。2022年より、いずれの企画乗車券も三国花火大会当日の利用ができるようになった。発売額は2024年3月1日現在(同年3月16日改定予定)。
一日フリーきっぷ
土曜日休日年末年始も含む)限定で、えちぜん鉄道全線が乗り放題となる。販売価格は大人(中学生以上)1,000円、こども(小学生)500円。えちてつサポーターズクラブの会員の場合は割引が適用される。
福井鉄道・えちぜん鉄道共通1日フリーきっぷ
土曜日・休日(年末年始も含む)限定で、えちぜん鉄道全線と福井鉄道福武線全線が乗り放題となる。販売価格は大人(中学生以上)1,400円、こども(小学生)700円。
あわら温泉宿泊フリーきっぷ
芦原温泉の指定ホテル旅館宿泊者が対象で、2日間乗り放題となる。前述のフリーきっぷとは異なり平日も有効となる。2日で2000円と割安で、かつ宿泊施設で1000円をキャッシュバックされるという仕組みだが、宿泊のチェックイン時に受けることになっている券面への割り印がないと2日目は無効となる。
恐竜博物館セット券
えちぜん鉄道一日フリーきっぷと、勝山市内の路線バス乗合タクシー一日乗り放題(コミュニティバス「ぐるりん」を含むが、京福バスの路線バスは除外)と、福井県立恐竜博物館の入場券がセットになったきっぷ。休館日以外であれば平日も有効となる。年齢区分は一般、大学生高校生、中学生、小学生の4区分。販売価格は展示内容により変動する。別途入館予約が必要。

キャッシュレス決済

えちぜん鉄道では、2020年キャッシュレス決済を導入した。一部の有人駅の窓口でクレジットカードnanacoQUICPayに対応しているが、交通系ICカードには対応していない。また、車内での決済は現金のみとなっている。キャッシュレス決済対応駅などは以下のとおり(2020年時点)。
  • クレジットカード:定期券購入のみ
  • nanaco・QUICPay:全乗車券・グッズ購入に可能
  • 決済対応駅

バス事業

テクノポート号
西長田ゆりの里駅 - テクノポート福井間を運行。予約制。平日のみ運行。運賃は片道350円。回数乗車券定期乗車券もある。運行はケイカン交通に委託。2012年頃までは高志タクシーに委託。
春江東部企業デマンドバス「ベンリくん」
西長田ゆりの里駅と福井空港周辺に立地する企業間を運行。予約制。平日のみ運行。運賃は片道350円。回数乗車券もある。運行はケイカン交通に委託。
新保・大和田巡回バス「あおぞらくん」(廃止)
土曜日・休日のみ運行。運行は福井交通に委託。2013年夏頃までは高志観光バスに委託。運行開始当初は乗合タクシーではなく、マイクロバスで運行されていた。2024年令和6年)1月3日をもって運行終了
勝山観光デマンドバス「勝ち山号」(廃止)
2014年(平成26年)4月7日運行開始。勝山駅と恐竜博物館前、ゆめおーれ勝山前、越前大仏前、平泉寺白山神社前、勝山城博物館前の間を運行。予約制。平日のみ運行。料金は一日乗車券のみで、大人500円、こども300円。勝山駅でデマンドバスチケットの事前購入が必要で、車内では発売しなかった。運行は大福交通に委託。2016年(平成28年)3月31日をもって運行終了。

脚注

注釈

出典

参考文献

  • }}

外部リンク

Category:福井市の企業
Category:2002年設立の企業

wikipediaより

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