遊佐町
地域の農業を変えた生活クラブ生協とのおつきあい
国の減反政策に疑問を感じた町は、先見的な目を持ち、早い時期から減農薬・無農薬の米作り、野菜作りに取り組むことを農協と協力して進めてきた。
事例本文
町は、人の健康と
環境を大切にし、
生活に必要な消費材を提供してきた
生活クラブ生協と提携をすすめ、
約40年の長期間にわたり取り引きしてきた。
現在では広く行われている
自治体と事業者との
農業取引関係を、
先見の明を持ち、早くから行っていたのである。
生産者と
生活クラブ生協の組合員(
消費者)との交流は毎年開催され、
農業と
畜産を結びつけた「耕畜連携」の循環型
農業
(
農薬を使わない
飼料用米を食べて豚が育つ)が、
どのように行われているのかも現地で紹介し、意見交換を重ねて行った。
この交流を通じ、減
農薬の米や野菜の開発が促進され、
地域への
環境面での意識啓発へもつながった。
遊佐町で2008年に作付けされた米のうち生活クラブ向けは1,394haで、
町の
水田面積のうちの約60%にもなっている。
両者の交流は、単に食料供給地として
環境保全型
農業を目指すだけでなく、
JA女性部が石けん運動を通して水
環境の大切さを訴え続けるなど、
この地域の
環境保全の取り組みの重要な柱ともなっている。
現在も、町は
農協と連携を図りつつ、この関係を維持することに尽力している。
この取り組みは、町内の多くの農家の
環境と安心・安全な
農作物の生産に対する
高い意識を持続させるとともに、
消費者が安心・安全な
共同開発米の選択を通して生産にも携わっていることを教えてくれる。
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