庄内町
風のまちの挑戦〜エネルギーの地産地消をめざして〜
地域の厄介者をまちの資源に転換させ、「何もない」と地域の人が思っていたまちが「風のあるまち」になった。また、単なるシンボルだった風車を本格的な再生可能エネルギーとして活用し、エネルギーの地産地消をすすめるまちへと変身させた。
事例本文
庄内町の平地には、北西部よりの
季節風が激しく吹く。
また、春から秋にかけては最上川の渓谷から東南東の強風、
清川東だし風が出現する地域でもある。
清川だしは、吹き始めると2日から1週間も続くこともあるほどの強風で、
地域の人たちには長らく厄介者だったという。
しかし、年間を平均して風が吹く特徴を持つ庄内地域は、
今や21世紀に求められる
再生可能エネルギーを生み出す
大きな
資源を持つ地域として注目されている。
それが、強い風を活用しての
風力発電だ。
風車への取り組みの歴史は、
1980年に国の風
エネルギー実用化実験事業が実施された頃にまでさかのぼる
(現在は撤去済み)。
その後、合併前の立川町だった1993年に、シンボルとしての
風車が建てられたが、
当時はまだ町おこし的な要素が色濃かったという。
それが、1995年に単なるシンボル的存在ではなく、
二酸化炭素の排出を抑え、
地球温暖化防止のための本格的な役割を担う
風力発電の導入を含めた計画
(旧立川町地域
新エネルギービジョン)が策定されたことから「
風のまちの挑戦」がスタートする。
1996年に民間がつくった
風力発電所を、1998年に
第三セクター
「(株)たちかわ
風力発電研究所」とし、計画に沿って4基の
風車が増設された。
2002年には、全国の
自治体として初めて売電を目的として、
1500kWhの大型
風車を建設し、町営の
風力発電所が設立された。
風を多面的にとらえ風にこだわった地域として進展していったのだ。
2005年には立川町、余目町が合併し庄内町が誕生。
両町のよい部分を融合させ
エネルギーの
地産地消をすすめようと、
2006年には
新エネルギー総合利用計画を策定、
2008年には
バイオマスタウン構想を策定した。
現在は、第二次(2011年度〜2015年度)庄内町
新エネルギー総合利用計画を策定し、
エネルギー自給率35%をめざすなど、
エネルギーの
地産地消「庄内町モデル」実現に向けた取り組みをすすめている。
庄内町では、
自然エネルギーの利用促進と
資源循環型
まちづくりをめざした取り組みが充実しつつある。
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