新城市
ビジョンと戦略のある総合計画 環境首都創造も基本戦略に
(1)ビジョン、戦略、具体的なプロジェクトが明記された総合計画
(2)各施策に明確な成果目標と成果指標を導入
(3)施策事業を実施計画シートで進捗管理
(4)全ての施策に市民協働指数を導入
(5)環境首都創造を総合計画の基本戦略の一つに
事例本文
新城市は2008年4月、合併後の新しい
総合計画「山の湊しんしろ経営
戦略プラン」を策定した。
残念ながら、日本の
自治体の多くの
総合計画は、
明確なビジョンと
戦略のない総花的、施策羅列的なものである。
新城市の計画は、これら総花的計画と決別し、
行政経営の基本方針:経営
戦略を示すことを通じて
「真の
市民自治社会を実現するための
総合計画」とした。
そして、めざすまちの姿を明確にし、それを実現するための手法とプロセスを具体化している。
計画策定の視点として、次の三つを掲げた。
(1)「新たな
公共」の視点〜
市民自治社会を実現するための計画
(2)みんなで使う視点〜
目標を理解し、成果をチェックできる計画
(3)
行政経営の視点〜実効性ある計画
また四つの基本
戦略として、「
市民自治社会創造」、「自立創造」、「安全と安心のくらし創造」と、「
環境首都創造」を掲げ、この四つの分野ごとに複数の個別ビジョンと方針、
事業を具体化するとともに方針ごとの施策達成度
目標と、
事業ごと活動
指標、
協働指標を明確にした。
これにより事業の実施および進行管理、評価が明確化され、
市民参画が確立された。
各施策、事業は3年、4年、4年ごとの3期にわけ実施計画シートが作成・公表される。
策定過程では、
市民5000人と中学3年生全員への
アンケート、
ワークショップ、
各種団体などへの聞き取りなどが実施され、施策の実施、
評価のための
市民委員会も設置された。
さらに、
総合計画中期基本計画(期間:2011〜2014年度)から、
各事務事業に対して、限られた
資源を最大限に活用し、
持続可能な
行政経営システムを構築するため、
行政経営のビジョンに
環境の視点を新たに盛り込むこととした。
おそらく、日本で類例のない、最も
戦略的かつ実用的な
総合計画といえよう。
この
総合計画に基づき施策、事業が展開されていけば、
新城市は日本の持続可能な
地域づくりのモデルとなることも期待できる。
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