熊本市
くまもと水ブランドの推進
(1)熊本市の水の風土と文化を後世に伝える「熊本水遺産登録制度」を創設
(2)全国初の「水」に関するご当地検定
(3)熊本の水や水文化を守り、水の魅力を発信する人々を「くまもと水守」の愛称で登録
事例本文
熊本市は、「水」を熊本市の魅力づくりのための
戦略資源に位置づけ、
「熊本といえば水」「水といえば熊本」と評価されるような
都市ブランドの創出に取り組んでいる。
■熊本水
遺産
熊本市の水の
風土と
文化を後世に伝えるため、2006年に「熊本水
遺産登録制度」を創設した。
水の
風土と
文化とは、
湧水や
水源地だけでなく、地域に根ざした食であり、祭りであり、
風習であり、地名であり、有形・無形を問わず水と関わる地域
文化のすべてである。
これらを水
遺産として登録し、
市民共有の
財産として、守っていこうという制度である。
市民から熊本水
遺産の候補を募集し、熊本水
遺産委員会の審議を経て登録される。
熊本市の水
文化カタログといえる。
市のホームページで一覧でき、見ているだけで熊本市の水
文化の奥の深さが伝わってくる。現在の登録総数は83件(2011年度第4次登録)である。
■くまもと「水」検定
熊本水
遺産に見るような
文化は、しっかり伝えなければ、守れないのは言うまでもない。
「伝える」、これを検定という形で楽しみながら広げていくため、
全国初の「水」に関する
ご当地検定として2008年度から開始した。
この検定制度により、水に関する課題や水
文化などの知識の普及啓発を行い、
地下水保全意識の高揚や日本一の
地下水都市・熊本の魅力発信を図っている。
受験料は無料。
3級、2級、1級の3階級。3級は入門的、1級は専門知識も問われる狭き門である。
出題範囲は、公式テキストブックを中心に出題。
市内の書店で市販されている。
特に3級試験は自宅や学校などで取り組める通信試験で、
市内の小
中学校を中心に毎年数千人が受験し、これまで2万人を超えている。
■くまもと水守(みずもり)
熊本には水や水
文化を守り、水の魅力を
PRする人々がたくさんいる。
こうした熊本の水に関わる活動をする人たちを「くまもと水守」の愛称で登録し、
水に関する
人材や活動について情報を収集・提供するとともに水守同士の
ネットワーク形成を図る制度で、2009年に開始した。
研修を受け水守に登録されると、水守の名簿が渡され、
かつ携帯電話などに水関連イベントなどの情報が送られてくる。
名簿だけでも、どこにどんな人がいるかがわかり、水守事務局である市役所を通じて、
様々な情報発信もできる。
熊本水
遺産でモノとコトを整理し、水検定で知識を広め、水守で熊本の水や水
文化を守り育てる、
戦略的にリンクさせた事業群であり、熊本市の水
ブランドを推進する主要な
エンジンとなっている。
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