浜中町
緑の回廊で農村地域全域ビオトープ化へ

(1)農村地域全域のビオトープ化
(2)排水路、遊水池を近自然化
(3)土壌、河川、海洋の富栄養化・汚染を防止

事例本文

浜中町の農業は自家消費を除いて全て酪農である。
そのため環境問題として糞尿による土壌、河川、海洋の富栄養化・汚染がある。
また、牧場からの表土の流出も農業として問題であった。

これに対応するため町では、日本で初めて、国営環境保全型かんがい排水事業を持ってきた。
水と糞尿をまぜてスラリー(腐熟化したもの)にし、冬季の5か月間ためておく施設を設置した。
これにより冬季にやむをえず糞尿を牧場にまいて、
結果として河川を汚濁させてしまうということを防ぐことができるようになった。

そして自然の力を生かして浄化をすすめるため、
本流に流れ込む排水路最下流に土砂やヨシなどにより
窒素・リンなどを沈殿・堆積するための遊水池を設置した。
また、排水路を一切コンクリート張りにせず、丸太と植生による護岸整備を進めていった。

環境への配慮として、拡幅個所の護岸に用いた植生シートには種の吹きつけを行わず、
在来植生の種が植生シートに付着することによる在来植生の回復を図った。

また、施工時においては、既存林に配慮するため、存置、移植、伐採について立木1本毎に検討を行い、
さらに既存林を残すため、仮排水路は設けず、半川締め切りおよび水替えなどの仮設工法を採用し、
整備区間内の魚類についても、工事区間外への放流等を行っている。

これらの事業により、河川最下流部において、BODSS大腸菌群数とも
河川類型Aの環境基準を満たし、
アンモニア態窒素の値においても、2006年度以降、最も良い評価である
ランクAを満たす水質となっている。

排水路や遊水地は、現在ではビオトープ化しており、水鳥が飛来している。
このように近自然の排水路の総延長は、46条、総延長47.4kmと長い。
日本では、ごく限られたエリアに池や草木を設け「ビオトープ」としているところが多いが、
本来のビオトープは、このような人間の生活がありながらも
多様な生物が息づく広がりのある空間をさしていると考えられる。

浜中町には日本第二の面積を誇る霧多布湿原もあり、
タンチョウヅルなどの生息地としても有名である。
このような全町的なビオトープ化が、貴重な自然の保護と農業の両立を支えている。

(参考文献)
釧路開発建設部釧路農業事務所第1工事課 鈴木信也、児玉正俊、鳥海昌彦.
『はまなか地区における浄化型排水路の整備について(第3報)』)

自治体情報

自治体名 浜中町(外部リンク)
都道府県名 北海道
人口 6,511人
部署名 町民課環境政策係
TEL 0153-62-2194
FAX 0153-62-2229
E-mail kankyoseisaku@town.hamanaka.lg.jp

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