需要

競争市場では、需要と供給(じゅようときょうきゅう、)が一致することにより市場価格と取引数量が決定される。以下で示す需要・供給分析は、ある財(物品)・サービスの市場に注目した分析となるため、部分均衡分析と呼ばれる。(すべての市場を同時に分析するものを一般均衡分析と呼び、対照的に扱われる。)また需要と供給を合わせて需給(じゅきゅう)と呼ばれる。

需要・供給分析

需要曲線供給曲線を用いた分析では、マーシャル以来の伝統により価格を縦軸に取る。

価格(P)と数量(Q)の関係は曲線によって図示される。

数量の変化率と価格の変化率の比は、価格弾力性といわれる。この弾力性が大きいほど、価格の変化に対する数量の変化は大きくなる。

なお、2本の需要曲線が交わっているような場合、その交点では、より傾きの緩やかな曲線のほうが、価格弾力性は大きい。

需要曲線

  • 所得の変化
  • 代替財(その財の価格の上昇が他方の財の需要量を増大させる財)の価格の変化
  • 補完財(その財の価格の上昇が他方の財の需要量を減少させる財)の価格の変化
  • 年齢構成などの人口構成の変化
  • 嗜好の変化
  • 情報(商品に対する消費者の知識)の変化
  • 信用の入手可能性の変化
  • 将来の予想の変化
  • 技術革新などによる技術の変化(産業の機械化による、鉄、石油の需要増大など)

供給曲線

  • 財を生産するために必要となる投入物の価格変化
  • 技術革新などによる技術の変化
  • 天候や疫病などの自然環境の変化
  • 信用の入手可能性の変化
  • 将来の予想の変化

歴史用語としての「供給」

近代以前において「供給」という言葉は、漢語では「くごう/ぐきゅう」、和訓では「たてまつりもの」(『類聚名義抄』)と呼ばれていた。

「供給」という言葉は元々は律令用語で律令とともに日本にもたらされた。現代経済学においては、特定の物資を不特定多数に提供することを「供給」と呼ぶが、この場合には「食料及びそれに準じる物」を特定の相手に提供することを指して「供給」と称した。すなわち、公的な目的をもった使者やそれに準じる使者・客人(荘園領主が現地に派遣する使者など)に対して通過する地域において食料を提供し、付随して使者が必要とする物資など(休憩・宿泊する宿駅や交代の馬匹など)も合わせて供給した。また、こうした使者や客人が目的地に到着(落付)した際に現地の人たちが3夜連続で飲食や贈物などをもって接待して無事な到着を祝う三日厨という行事も行われたが、その際に提供された飲食や贈物及び接待そのものを「供給」と呼んだ早川庄八「供給」(『日本史大事典 2』(平凡社、1993年) ISBN 978-4-582-13105-5)P967

なお、中世の荘園・公領においては、供給に必要な食料や人夫は雑公事及び夫役として現地の在地領主及び名主百姓の負担とされていた網野善彦「公事」(『歴史学事典 1 交換と消費』(弘文堂、1994年) ISBN 978-4-335-21031-0)P218

脚注

関連項目

外部リンク

nl:Vraag (economie)

wikipediaより

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