尼崎市
人にも環境にもやさしいノンステップバスの導入と、高齢社会に対応した乗務員の介助士資格取得
10年間で我が国初のノンステップバス導入率100%を達成。さらに、乗務員のサービス介助士資格取得によりソフト面でも徹底的に人にやさしいバスをめざす。アイドリングストップ機能を備えた車両、バス停の標柱はソーラーパネルで充電し夜間照明を行うバス停の標柱など、環境負荷低減効果も高めている。
事例本文
尼崎市は、快適に楽しく
バスを利用してもらうため、
安全、安心で人と
環境にやさしい
バスをめざして様々な取り組みを行っている。
公共交通として、東西に鉄道3社が整備され、
南北
交通については主に尼崎市営
バスの路線を中心に市域の大部分を網羅している。
1998年4月から、市はお年寄りや障害者、子ども連れの人をはじめとした
すべての人への配慮から、快適でやさしい
バスの実現に向けた総合的な取り組みを展開。
その一環として
ノンステップバスの導入・運行を開始した。
ノンステップバスは乗降口に階段がなく、
床面も従来の半分以下の30センチの高さになっている。
また
車いすに乗っている人が利用するときにはさらに車体を下げ、
中央のドアから出る電動スロープ板などを使って乗り降りすることができる
「人にやさしい
バス」である。
交通局では車両更新時に合わせて
ノンステップバスを順次導入、
2009年3月には全国初となる導入率100%を達成し、
「平成21年度
バリアフリー・
ユニバーサルデザイン推進功労者表彰」において
内閣府特命担当大臣表彰奨励賞を受賞した。
さらに、「
環境にやさしい
バス」として、大気汚染や
地球温暖化の原因になる
自動車の
排ガスを減らすため、
信号待ちや
渋滞などの停車時に
エンジンが自動的に停止する
アイドリングストップ機能も備えている。
また、27か所の
バス停には、ソーラー標柱を設置し、
ソーラーパネル(太陽電池)で充電し夜間に照明をつけることで、
時刻表などを見やすくしている。
現在は、お客様の声をデーター化して公表するとともに、
寄せられた意見を積極的にサービスに反映させることにより、
利用者の立場に立った利便性の向上を図っている。
市の「人にやさしい
バス」の取り組みはハード面だけではない。
ノンステップバスの導入率が上がるに連れて
車椅子での乗車が増えてきたことから、
接遇の改善が必要になってきた。
2009年より乗務員のサービス介助士2級資格取得を推進。
8年かけて80人の運転手全員が資格を取得することを決定し、
すでに33人が資格を取得している。
有資格者が乗務する車両には乗降口2か所にステッカーを掲示し、
車内
放送でも紹介することで、高齢者や障害のある人たちも
安心して利用できるサービス向上に取り組んでいる。
さらに、
NPOの協力で乗務員が高齢者疑似体験装具を用いて
バス利用の日常的な行動を体験・理解する
学習を実施し、
高齢者の気持ちや不自由さを理解でき、自信を持った接遇ができるようになったと好評である。
さらに、希望する
小学校に
ノンステップバスが訪問して「1日
バス教室」を開催し、
実際に
車椅子を
ノンステップバスに乗せる体験なども実施。
人にやさしい
バスとして
市民にも親しんでもらう取り組みが広がっている。
自治体情報
自治体名 |
尼崎市(外部リンク) |
都道府県名 |
兵庫県 |
人口 |
453,748人 |
部署名 |
交通局総務課 |
TEL |
06-6429-5721 |
FAX |
06-6429-5737 |
E-mail |
|
関連URL