南丹市
かやぶきの里保存事業
かやぶき屋根の集落を地域丸ごと保全回復。観光用の修復ではなく、生活がそのまま営まれており、住民の意識の高揚につながった。
事例本文
旧
美山町は、合併により南丹市が誕生した2006年1月1日までの間、
「日本一の
田舎づくり」を
目標に
まちづくりを推進してきた。
旧
美山町の町面積は、南丹市総面積の55%を占めており、
そのうち95%が
山林という典型的な山村
集落である。
この状況下で「日本一の
田舎づくり」を進めるにあたり、
町の
戦略としたのが1988年当時300棟以上を数えた
茅葺民家で、
この数は単独の市・町の中では日本一であり、これをコンセプトにした
まちづくりを進めた(下記年表参照)。
町全体57
集落のうち、特に
美山町北
集落は、およそ50戸の家屋が東西500m、
南北300mの範囲に点在し、その中の最も特徴的な建造物は
茅葺屋根の主屋であって全体の約8割を占め、それが
ひな壇状に形成され、
周りの
山林や田園と重なった
景観が全国でも類を見ないことから
国の
重要伝統的建造物群保存地区となった。
現在、北
集落は
茅葺の店舗や民宿、体験交流館などもでき、
38戸の
茅葺民家が現存し、これは
茅葺の
集落戸数としては
白川郷、
大内宿に次ぐ全国3番目の規模である。
南丹市では、美しい町並みと
集落景観を守るため、
南丹市
美山町内に現存する北山型住宅の
かやぶき屋根の
葺き替え修理の一部を補助する
かやぶき屋根保存修理事業を実施している。
この
伝統的建造物群保存地区となった北
集落の
景観保存とあわせ、
その他56
集落に残る
茅葺民家の保存を合併後も引き継ぎ、
森・里・街がきらめくふるさと南丹市実現のため様々な施策を講じているものである。
年表
・1993年4月「
美山町北
伝統的建造物群保存地区保存
条例」の制定。
「
美山町かやぶき屋根保存事業
補助金」設置。
・1993年12月
美山町北
集落、国の
重要伝統的建造物群保存地区に選定。
・1994年4月「
美山町かやぶきの里保存基金」を設立。
・
美山町、園部町、八木町、日吉町の4町合併により南丹市が発足し、
これまでの方針を受け継ぎ、「南丹市
美山町かやぶきの里保存基金」を
2006年1月1日設立。指定地区は、南丹市旧
美山町区域全域。
自治体情報
自治体名 |
南丹市(外部リンク) |
都道府県名 |
京都府 |
人口 |
35,214人 |
部署名 |
教育委員会社会教育課 |
TEL |
0771-68-0040(内線6241) |
FAX |
0771-75-0801 |
E-mail |
|
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