高齢化

高齢化(こうれいか、Population ageing)とは、出生率の低下と平均寿命の上昇によって起こる平均年齢の上昇のこと。平均寿命の上昇による高齢化は、当初先進国高所得国に多く見られたが、近年ではほとんどの開発途上国にも散見される。現在の高齢人口は人類史上最多老齢化ともいう。

分類


高齢化社会
高齢化率7%以上14%未満
高齢社会
高齢化率14%以上21%未満
超高齢社会
高齢化率21%以上

高齢化社会という用語は、1956年昭和31年)の国際連合の報告書において、「当時の欧米先進国の水準を基に、7%以上を『高齢化した(aged)』人口と呼んでいたことに由来するのではないか」とされているが、必ずしも定かではない大和総研 『最新版 入門の入門 経済のしくみ-見る・読む・わかる』 日本実業出版社・第4版、2002年、77頁。。一般的には、高齢化率(65歳以上の人口が総人口に占める割合)によって以下のように分類される松原聡 『日本の経済 (図解雑学シリーズ)』 ナツメ社、2000年、176頁。。高齢化率7%以上を高齢化社会(aging society)、同14%以上を高齢社会(aged society)、同21%以上を超高齢社会(super-aged society)とされる 国際連合(国連) 日本政府代表部 |url=https://www.un.emb-japan.go.jp/jp/statements/okamura071316.html |website=www.un.emb-japan.go.jp |access-date=2022-06-27}}

進捗状況

高齢化社会

高齢化社会(aging society)は、高齢者の割合が7 - 14%
国別突入年

国名
エントリー年
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1864年
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1885年
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1887年
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1927年
1929年
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1931年
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1932年
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1939年
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1941年
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1942年
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1945年
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1947年
1964年
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1966年
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1967年
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1970年
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1971年
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1972年
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1974年
1979年
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1981年
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1985年
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1992年
1993年
1994年
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1997年
1998年
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1999年
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2000年
2001年
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2003年
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2004年
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2006年
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2007年
2009年
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2010年
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2012年
2014年
2015年
2016年
2018年
2019年
2020年
2021年

高齢社会

高齢社会(aged society)とは、高齢化率が14 - 21%の社会
国別高齢社会突入年 Data |url=https://data.worldbank.org/indicator/SP.POP.65UP.TO.ZS?locations=GB |website=data.worldbank.org |access-date=2022-06-30}}

国名
エントリー年
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1968年
1970年
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1971年
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1973年
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1974年
1976年
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1977年
1979年
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1987年
1990年
1991年
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1994年
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1995年
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1999年
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2000年
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2002年
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2008年
2011年
2012年
2014年
2015年
2017年
2018年
2021年

超高齢社会

超高齢社会(Super-aged society、Hyper-aged society) 20% - 21%以上
国別突入年

国名
エントリー年
2005年
2007年
2012年
2013年
2014年
2015年
2016年
2017年
2018年
2019年
 
2021年

28%以上

国別突入年

国名
エントリー年
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2019年
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推計2029年
推計2030年
推計2034年
推計2036年
推計2038年
推計2045年
推計2048年
推計2055年
推計2064年
推計2064年
推計2069年
推計2077年
推計2085年
推計2085年
推計2091年
推計2093年
推計2098年

将来展望


主要先進国の人口年齢分布
0-14歳 15-59歳 60歳以上 80歳以上
0-14歳 15-59歳 60歳以上 80歳以上
0-14歳 15-59歳 60歳以上 80歳以上
全世界
26.0% 61.7% 12.3% 1.7% 21.3% 57.2% 21.5% 4.5% 17.7% 54.0% 28.3% 8.4%
12.9% 54.1% 33.1% 7.8% 12.4% 45.1% 42.5% 15.1% 13.4% 45.6% 40.9% 18.5%
12.9% 59.5% 27.6% 5.7% 12.4% 48.3% 39.3% 14.4% 13.4% 46.9% 39.7% 16.2%
18.5% 56.3% 25.2% 6.1% 16.8% 51.4% 31.8% 11.1% 15.5% 48.6% 35.9% 14.7%
13.7% 57.7% 28.6% 6.8% 13.0% 46.3% 40.7% 15.6% 13.7% 46.4% 39.9% 17.9%
14.0% 67.5% 18.5% 2.8% 11.4% 47.1% 41.5% 13.9% 13.3% 45.0% 41.6% 17.7%
17.3% 57.2% 25.5% 5.1% 17.4% 53.0% 29.6% 9.5% 16.0% 50.4% 33.6% 13.0%
17.8% 59.2% 23.0% 4.7% 16.6% 52.7% 30.7% 9.7% 15.2% 49.7% 35.1% 13.7%
19.0% 60.4% 20.7% 3.8% 17.5% 54.7% 27.9% 8.3% 16.3% 51.1% 32.6% 11.5%



高齢化のメカニズム

・地域の人口構成は、発展途上段階から経済成長とともに、多産多死型多産少死型少産少死型と変化し、これを人口転換という。


File:Francepop.svg|フランス
File:Germanypop.svg|ドイツ

発展途上段階では、衛生環境が不十分で乳幼児の死亡率が高いこと、単純労働需要が大きいため初等・中等教育を受けていない子供も労働力として期待されること、福祉環境が貧弱なため老後を子供に頼らなければならないことなどから、希望子ども数が大きい。また育児・教育環境や生活水準に比して予定子ども数も大きい。このとき人口ピラミッドは、底辺が高さに比べて大きい三角形の形状に近似し、富士山型と言われる。

経済成長は衛生状態の改善と医療水準の向上をもたらすため、乳幼児の死亡が減り、平均寿命が延びる。そのため人口ピラミッドは、若年層が徐々に膨らむことでピラミッド型へと変化し、人口爆発が生じる。

経済発展による社会の変化が進むと、知的労働の需要が増して子供の労働需要が減退すること、福祉環境の充実により老後の生活を社会が支えるようになることなどから、希望子ども数が減少する。また育児・教育環境や生活水準に比して予定子ども数も小さくなる。一方、平均寿命の延びは鈍化するが、中年以下の死亡率はさらに低下する。このとき年少人口の低位安定と高齢人口の増加により、人口ピラミッドは釣鐘型になる。

近代以降、人口爆発を経験した先進諸国は、人口安定的と予想された少産少死社会の実現を目標としてきた。しかし1970年代に急激な合計特殊出生率低下が生じて以降、出生率人口置換水準(2.08)は回復されず少子化が起きた。特に日本ドイツイタリアなどは年少人口が減少し続け、1990年代後半には人口ピラミッドは口がすぼんだつぼ型へと変化し、高齢化率が急上昇している。

このように、高齢化は総人口および年少人口が安定または減少する中で、高齢人口が相対的に増加していくことによって生じる。

平均寿命

平均余命とは、一定期間の(例えば1年間における)各歳のごとの死亡率が今後とも同じと仮定して、ある年齢の人が平均して後何年生きるかを表したものであり、特にゼロ歳の平均余命を平均寿命という。

平均寿命の延びの主な要因としては、乳幼児死亡率の低下、抗生物質による結核の死亡率の低下、公衆衛生の普及により生活環境が整備され伝染病による死亡率の低下、などである。また、最近の平均寿命の延びに大きく寄与しているのは、成人病、特に脳血管疾患の減少による中高年層の死亡率の改善である。

各国と地域の高齢化


各国の国民平均年齢ランキング
順位
2015年 年齢(歳)
2030年予想 年齢(歳)
2050年予想 年齢(歳)
1位 ||46.5 ||51.5 その他の地域 56.2
2位 ||46.2 ||50.8 ||53.9
3位 25x20px|border 仏領マルティニーク 46.1 ||50.2 ||53.3
4位 ||45.9 ||50.1 ||53.2
5位 ||44.0 ||48.9 ||53
6位 ||43.6 ||48.6 ||52.7
7位 ||43.5 ||48.6 ||52.5
8位 ||43.2 その他の地域 48.1 ||52.3
9位 ||43.2 ||48.1 ||51.9
10位 ||43.2 ||47.5 ||51.8

中国

国際連合人口部によると、中国の生産年齢人口(15-59歳)は、2015年頃にピークを迎え(67.6%)、2020年頃から急激に減少し、2050年には50.0%、2100年には46.9%まで減少すると、少子高齢化になることが予測されている。中国の人口は2030年頃の14億6000万人がピークとなり、2100年には10億人にまで減少すると推測している。
生産年齢人口のピークは2012年であった

日本

日本は、国勢調査の結果では1970年(昭和45年)調査(7.1%)で高齢化社会、1995年平成7年)調査(14.5%)で高齢社会になったことがわかった 20.年齢(3区分)別割合及び年齢構成指数-全国,都道府県(大正9年-平成17年) その3 65歳以上人口の割合(%) を参照。。また、人口推計の結果では、2007年(平成19年)(21.5%)に超高齢社会となった表5. 年齢3区分別人口の推移(昭和25年-平成21年)を参照。

日本は平均寿命、高齢者数、高齢化のスピードという三点において、世界一の高齢化社会といえる。総務省が発表した2018年9月15日時点の推計人口によると、65歳以上の人口は3557万人となり、総人口に占める割合は28.1%と過去最高を更新、人口の4人に1人が高齢者となった

日本の少子高齢化の原因は、出生数が減り、一方で、平均寿命が延びて高齢者が増えているためである。日本の人口構成を人口ピラミッドで見ると、第1次ベビーブーム1947-1949年(昭和22-24年)生まれと第2次ベビーブーム1971-1974年(昭和46-49年)生まれの2つの世代に膨らみがあり、出生数の減少で若い世代の裾が狭まっている。また、第1次ベビーブームのいわゆる団塊の世代が、2012年から2014年にかけて高齢者の定義である65歳に到達するため、高齢化のスピードが最も早まる。それ以降は徐々に高齢化のペースは弱まるが、2020年には高齢化率は29.1%、2035年には33.4%に達し、人口の3人に1人が高齢者になると推計されている。


File:Japanpop-2050.svg|2050年の日本(国連推計値)
File:Japanpop-2100.svg|2100年の日本(国連推計値)

日本の高齢化率

1935年(昭和10年)の高齢化率が4.7%と最低であった。1950-1975年は出生率低下によって、それ以降は、死亡率の改善により高齢化率が上昇した。先進諸国の高齢化率を比較してみると、日本は1980年代までは下位、1990年代にはほぼ中位であったが、2010年(平成22年)には23.1%となり、世界に類を見ない水準に到達している。

また、高齢化の速度について、高齢化率が7%を超えてからその倍の14%に達するまでの所要年数(倍化年数)によって比較すると、フランスが115年、スウェーデンが85年、比較的短いドイツが40年、イギリスが47年であるのに対し、日本は、1970年(昭和45年)に7%を超えると、その24年後の1994年(平成6年)には14%に達している。さらに総務省2007年(平成19年)11月1日の推計人口において、75歳以上の総人口に占める割合が10%を超えたことを発表した。このように日本の高齢化は、世界に例をみない速度と言われていたが、7%から14%になるまで韓国は2000年から2018年までの18年であったようにさらに速い進行の国も出てきているOnline 2020年10月13日</ref>。176526高齢化社会の課題27 17661995年に109が成立し、内閣府に110が設立されている。176716701671シルバー民主主義の到来16721673高齢化社会の進展に伴い、政治家が高齢者を重視した政策を打ち出さなければならなくなり、現役労働者である若年・中年層よりも、引退し年金を受け取っている高齢者を優遇せざるを得ないという政治状況になりつつある。これは、一般に1712シルバー民主主義1713と呼ばれている<ref group="注釈">初出は111に発表された112著の「シルバー・デモクラシー」(113)と考えられる。</ref>。顕著な例としては、114への反発が115における自民党大敗および116の一因になった。しかし、高齢者への偏重は若年層の不満を招き、世代間の対立を招く可能性があるという意見もある<ref group="注釈">代表的な例としては、117の『「若者奴隷」時代-“若肉老食(パラサイトシルバー)”社会の到来』(118、119 ISBN 4863910703)において、2010年現在の若者の不遇な現状は全て「強者である高齢者」のせいだと主張されている。</ref>。16741675 28脚注29 30注釈31 32出典33 34関連項目35 36外部リンク37 16221623 [http://www.helpage.org/download/50af6e9c8f44b HelpAge International and UNFPA: Ageing in the 21st Century - A Celebration and A Challenge report (2012)

  • Global AgeWatch - website providing latest data, trends and response to global population ageing
  • AARP International: The Journal - a quarterly international policy publication on global aging (2010)
  • Deloitte study (2007) - Serving the Aging Citizen
  • CoViVE Consortium Population Ageing in Flanders and Europe
  • UN Programme on Ageing
  • Oxford Institute of Population Ageing
  • Human Development Trends 2005 Presentation on UN Human Development Report 2005
  •  
  • Jill Curnow. 2000. Myths and the fear of an ageing population 
  •  
  • Aging Population and Its Potential Impacts
  • Population Aging and Public Infrastructure in Developed Countries
  • Projections of the Senior Population in the United States
  • Centre of Excellence in Population Ageing Research website
  • Category:エイジング

    wikipediaより

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