松本市
50%を超す職員が実施するエコ通勤
市職員自らが地球温暖化防止、公共交通機関の利用促進を図る率先行動のひとつとして、新しいエコ通勤のガイドラインを作成し、試行期間を経て本格実施。試行期間前にはマイカー以外の通勤者が31%だったが、現在、職員の半数が継続して取り組んでいる。
事例本文
松本市では、
公共交通政策の見直しにあたり、
「みんなで乗ろう!! 笑顔をはこぶ
公共交通」をスローガンに掲げ、
路線やダイヤ、運賃の見直しなどを検討しながら、住民の移動の利便性を高める取り組みを実施している。
その中で、住民だけに行動の切り替えを促すだけでなく、
職員自らがマイカー通勤を制限する「新しいエコ通勤」の取り組みを始めることとなった。
この取り組みでは、「
CO2削減」「
公共交通機関の維持活性化」「健康寿命延伸
都市」という、
環境と
交通と健康の課題を含めた総合的な「
まちづくり」を推進する意識をさらに深めるものとなっている。
通勤方法を見直すため「ガイドライン(一定の基準)」を作成し、
2010年10月から1年間の試行的な取り組みを行い、
2011年10月より本格的なマイカーを制限する「新しいエコ通勤」が始まった。
対象となる職員(嘱託・臨時職員も含む)は、
保育園児や家族の送迎が必要なケースなど、一定の例外は認めているものの、
「(1)自宅から職場までの通勤距離が5km未満、(2)自宅及び勤務地から最寄りの
バス停・駅までの距離が2km未満の職員」
には、原則通勤方法をマイカーから徒歩・
自転車・バイク・
公共交通機関へ切り替える
「エコ通勤」を促している。
徒歩や
自転車・バイクの通勤が不可能な職員はマイカーから
公共交通に切り替えることになる。
その際ネックになるのが、「
公共交通は使いづらいのではないか」と感覚的に判断してしまうこと。
そのような
固定観念を変えていくことが「エコ通勤」の導入には重要である。
そこで松本市では、
公共交通が利用可能だと判断する明快な次の2つの基準を設けた。
(1)朝の通勤は、不規則勤務職場を除き、通勤時間帯に1便以上確保されている。
(2)夕方の帰宅は、残業等により時間が不定期であることを考慮し、
帰宅時間帯に3便を目安に確保されている。
この事業の周知には、職員
研修や所属長によるヒアリングなども併せて行い、
試行期間前は31%だったマイカー以外の通勤者は約半数となった。
単なる呼びかけだけではなく、きめ細かな啓発の取り組みが効果を高めたといえよう。
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