飯田市
「人材のサイクル」づくり

地域人材を確保するための各種プロジェクトを地域経営戦略として展開。

事例本文

飯田市では高校卒業後、約8割の若者が地元を離れ、現状では若者のUターン就職は4割にとどまっている。
持続可能な地域づくりに向けて、将来にわたる人材の還流・定着は大きな課題である。

飯田市では「人材サイクル」の構築のため、
「住み続けたいと感じる地域づくり」(地域コミュニティの基盤づくり)
「帰ってきたいと考える人づくり(地育力向上連携システム)
「帰ってこられる産業づくり」(地域経済活性化プログラム)
という三つの視点を踏まえつつ、第5次基本構想基本計画に基づく統合的な施策を進めている。

その中で特徴的な取り組みとしては、「結(UI)いターンキャリアデザイン室」の設置による人材誘導がある。

ここには農業、工業、観光などの職場と兼務する職員を含め
7人が配置され、就業や住居などの相談を行っている。

2006年度に設置されて以来2012年2月までに相談累計1129件、
UIターン実績202件・332人を数えている。

UIターン者の世代別では20〜30代が多く、若者、子育て世代が全体の約8割を占める。
室では、UIターンの後も継続的なつながりをつくるため、
ブログやメールマガジンなどでの情報提供や交流会などを行っているほか、
既にUIターンした若者に「語リスト」として飯田の情報発信に協力してもらっている。

Uターン者が発行する季刊「OASISU」もそのひとつ。
飯田の紹介やUIターン者から見た飯田の文化など中味の詰まった情報誌である。

なお、「人材のサイクル」の考え方は、現在環境首都創造NGOネットワークと
22自治体ですすめている「地域公共人材の流動化の仕組みづくり」のきっかけになった。

この仕組みづくりには中部の5市(安城市、飯田市、掛川市、新城市、多治見市)が検討会を開き、
仕組みの構築を進めている。飯田市の牧野光朗市長は2008年度の
環境首都をめざす自治体全国フォーラムin飯田」において、
環境首都コンテスト人材ネットワーク構想(仮称)」について発表した。

この構想は自治体、NGO・NPO、企業、大学などのネットワークのなかで人材を融通することを通じ、
関係団体の環境政策能力向上、政策連携などを実現することを目的とするものだ。

地域やセクターの枠を超えて飯田で暮らす人、働く人、そして持続可能な社会を実現するための
課題解決を担う専門的人材を地域に呼び込む複合的な取り組みに注目したい。

自治体情報

自治体名 飯田市(外部リンク)
都道府県名 長野県
人口 105,335人
部署名 産業経済部産業振興支援課結いターンキャリアデザイン室
TEL 0265-22-4511(内線3512)
FAX 0265-53-2333
E-mail yuiturn@city.iida.nagano.jp

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