三島市
街中がせせらぎ事業

富士山の湧水で有名なまちで、市民から始まった、せせらぎで街を結ぶ事業。

事例本文

「水の都」と呼ばれる三島市は、昭和30年代から
都市化の影響などにより湧水が減少し、川の汚染がひどくなった。

この環境悪化の状態を問題視した川沿いの住民の呼びかけで
水辺の環境改善活動が活発になり、市民行政、地元企業などの協力により、
源兵衛川が親水公園として整備されるなど、美しい水辺環境が取り戻された。
しかし、そのようなアメニティ資源が中心市街地に存在していたが、
それぞれの連携が図られず、街の活性化にはつながっていなかった。

そんな中、1996年に三島商工会議所から、「歩きたい街」「住みたい街」を目指す
“街中がせせらぎビジョン"が提案されたのがきっかけとなり、
それまで“点"として存在していた中心市街地にあるアメニティ資源を活用し、
それらをネットワークする回遊ルートを整備する「街中がせせらぎ事業」が始まった。

具体的には、回遊ルートの整備(舗装改良、水のしかけ設置、歩道改良、沿道の緑化)、
拠点個所の整備(三島駅前南口広場、田町駅前広場、三島暦師の館、ほたるの里)、
案内システムの整備(案内板、説明板、ボランティアによる案内システム)を実施した。

もともとこの「街中がせせらぎ事業」は市民が提唱し市民主導で企画されたものであり、
それを受けて市が調整した計画を、市民・企業・まちづくり団体・行政が役割分担し
お互いに確認しあって協働で実現した。

回遊ルート整備後の維持管理を住民主導で行なうことなど、
官民パートナーシップによる新たなまちづくりを模索し、実践している。

市民とのワークショップ等は100回以上開催したが、それを通して、
自宅の改修や植栽を実施する人や、ボランティアNPOに参加する人が出てくるなど、
まちづくりへの熱が広がり、市民の清掃ボランティア里親制度)や
観光ボランティア「三島市ふるさとガイドの会」の活動が活発になった。
毎月第1土曜日に実施している「ごみ拾いツアー」には、
せせらぎルートの清掃活動に、今でも毎回40〜50人のボランティアの参加がある。

街中がせせらぎ事業は、本来三島が持っている魅力を取り戻すための
環境改善活動だったが、市民が自分のまちに誇りを持つようになり、
環境意識のさらなる向上につながった。

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自治体情報

自治体名 三島市(外部リンク)
都道府県名 静岡県
人口 111,838人
部署名 環境政策課
TEL 055-983-2647
FAX 055-976-8728
E-mail kankyou@city.mishima.shizuoka.jp

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