北栄町
地域再生の柱としての自然エネルギーへの取り組み
過疎高齢化に直面する地域だからこそ、住民一体で自然ネネルギーに取り組むことで地域の絆を強め地域再生にチャレンジする。
事例本文
北栄町は、人口約16000人の日本海に面する
農業都市だ。
他の地方の
農村同様、深刻な
少子高齢化に直面している。
しかしこの全国的な
社会現象の成り行きに町の将来を任せるのではなく、
地域の特徴を生かし
自然エネルギーによる町の活用に官民一体となって取り組んでいる。
全町を上げて
風力発電に取り組むと同時に、
保育園・
小学校への
太陽光発電機の設置、
「北栄版菜の花プロジェクト」など、
町の身の丈にあった規模と内容の
自然エネルギー導入に取り組み着実に成果を挙げてきた。
この取り組みの特徴は、役場だけの一人相撲とせず、
子どもから老人まで多くの町民が自然な形で参加していることだ。
例えば、全保幼小中が参加している子どもエコクラブでは、
緑のカーテンや
節電学習などの導入で具体的な
省エネに取り組んでおり、
活動を町民がサポートする体制が定着している。
毎年実施されている取り組み発表会は、すでに町の恒例イベントとなり、
町民はお祭りに参加するような感覚で気楽に参加している。
北栄町の子どもエコクラブの活動成果は鳥取県内で高く評価されていて、
2011年1月には「鳥取県こどもエコクラブ交流会」を北栄町で開催している。
これら町をあげた
自然エネルギー普及への取り組みは深化している。
自然エネルギーの泣き所と言われている安定性への不安を解消するために
「
マイクログリッド実証実験」を実施し不安解消に取り組みへと展開し、
「クリーン
エネルギーネットワーク活用の検討事業」へとつながった。
さらに、小規模多数の
自然エネルギーの特性を生かす趣旨で鳥取県がすすめている
EV自動車充電基地建設検討にも積極的に参加協力し、
「実際に使える
自然エネルギー」の普及拡大に努めている。
実際、これらの取り組みを、その時の
首長の考え方や、
一時のパーフォマンスだと揶揄する声もある。
しかし北栄町ではこの取り組みを自然な形で町民の生活に定着させるため、
「苦味ちゃんのECO日記」という
ブログを立ち上げ、情報発信している。
ここでは町民がいつでもどこでもリアルタイムで
エコロジーに関する情報を受け取ることができる。
その結果、リサイクル施設や菜の花プロジェクトの現地見学などをする
「
環境バス」の呼びかけに積極的に参加する町民が増えるなど
町民の関心は確実に向上を見せている。
自治体情報
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