安城市
環境首都をめざして環境専任副市長の就任から始まる環境保全活動
総合計画のめざす「環境首都・安城」を実現するため、環境を専門に担当する副市長が就任、様々なアイデアを打ち立てている。
事例本文
安城市は第7次
総合計画で、めざす
都市像を
「
市民とともに育む
環境首都 安城」という言葉で描いた。
そのビジョンの達成と
環境行政の飛躍のため、
市長は2006 年4 月に
助役(2007年度から
副市長)を二人とし、
うち一人を
環境専門に担当する
助役として就任させた。
特命で就任した山田朝夫氏は施策の
環境面への配慮を常に行うよう各部署に指示、
職員には常に
総合計画で重視する
環境の視点を持って
日々の職務に当たる意識の醸成を図った。
山田
副市長は、市内で活動している
環境ボランティアとも積極的に対話を重ね、一緒に行動した。
アイデアマンの山田氏はユニークなアイデアを次々に発案。
これらに刺激を受けた職員有志が庁内に
アダプトプログラムを立ち上げ、
毎週市役所周辺の清掃活動に取り組む活動が開始されたこともあった。
これに
副市長自らも率先して協力、ともに清掃活動を行った。
秋には市役所周辺の公園の一画を仕切り、落ち葉を集めて
堆肥化する試みを開始し、
ごみ減量や樹木の根元を守ることにもつながった。
さらに敷地の雑草処理対策として、
NPO法人から
ヤギを借り入れて敷地に放す
除草実験も開始。
その
除草効果だけでなく、住民が動物と触れ合うという癒しの効果まで発揮された。
環境専任
副市長の存在は
行政にどのような効果をもたらしたのであろうか。
安城市は、見せかけの
環境活動ではなく、
環境問題の本質が見える職員を
数多く養成したこと、縦割り
行政では解決できない
環境問題を
横断的に取り組むスタイルが浸透してきたこと、
職員全員の
環境への意識改革がされた(興味を持った)ことを挙げる。
また、
副市長という権限ある立場の人が専任で
環境施策を推進することにより、
予算査定で有利に働き様々な事業が行えたとともに、
副市長自身の持つネットワークから様々な団体や人物と繋がりを持つことができたという。
山田
副市長は2009年度でその立場を離れ、現在は愛知県常滑市の参事となった。
一方、安城市は現在、
環境と経済の好循環をすすめるため、
環境と経済の専任
副市長として新井博文氏が就任している。
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